2017年05月28日

屋根がない場所で

毎月、最終火曜日の往診日は唯一立ち合えない。

それ故に自分が居なくても困らないように週末あたりからこの日の準備をしておく。居なくても分かるようにセッティングすべく提携先の病院にファックスを送りまくったり資料を用意したり。

この週末のバタバタは何も居ないときに限ったことじゃないのだが、誰でも分かるようにしておくというのが至難の業で。

それをただでさえ忙しい通常業務をこなしつつやるものだから激しく消耗。

それをよく観ている課長もナースなので「いつも思うんだけど、他のナースは何やってんの?」と訊いて来られる。

うーん、困る。ナースだから思うよね、それ、普通に。

それは。。。。いつも観ているので、彼女たちが何やってるのか?どんな様子なのか?が実は分かるのだけど問われれば困るのである。

しかも私よりも付き合いの長い課長はもっと事情を知っているわけで。知っているけど、あえて問わずにいられないその気持ちもよく分かる。

そして夕方、誤嚥しそうな利用者様の食事介助をして吸引をしようという段取り。

食事介助は介護の方が中心としてやるという習わしらしいのだが、これをやることによってかなり嚥下状態が分かるし、フロアに居るその他の利用者様の様子もよく分かる。

何とかこの時間までに諸々を終わらせてから、この依頼されてもいない仕事をするわけだが、最近は一階にも二階にも三階にも観察したい人が居るし食事介助や吸引したい人が居る。薬のダブルチェックもしたいし・・と思っていると最近17時以降も非常に忙しい。

が、真近で利用者様と接することも出来る貴重な時間。

すると課長がやって来て、「ねえ。他の人は何してんの?」とまたさっきと同じ問いかけ。

いや・・・ですから。それ気にしていると仕事にならないので。

あと、嘆くなかれ課長さん。最近他のナースさんも結構食事介助したり介護の人たちと情報交換したり、凄く意識が変わって来ているのです。

で、仕事が終われば終わったで、それぞれの立場でそれなりに疲れている日々。

皆、独特のブロックや思い込みがあったとしても多分それぞれに一生懸命なのだろう。

*******

仕事の合間に一服をしに行くとよく介護の方と出くわす。

そんな中でごく最近話すようになった方が居るのだが。

初めて話した機会から二回目か三回目のとき、職歴や自分の少年時代の頃の話などをしてくれた。重くもなく軽くもなく。

ただ、よくそんなふうに自分のことを話してくれたなあーと軽く驚いていた。ほんの数分の間に。

いつも一定のテンションで楽しそうに、でも立ち入り過ぎず冗談まじりで利用者さんと会話しつつ介護をこなしている姿を観ていて「あの人のモチベーションってなんだろ?分からないし、多分ずっと知ることもないだろうな。」と思ったことがあった。

それくらい話をしない人だった。

そして少々笑い合うようになったある日、しばしばあるように喫煙所で出くわした。

楽しかった2〜3分だったのだけど。

一緒に鉄の扉を開けて喫煙所を後にしてそれぞれの仕事場へ戻ったときのこと。

私はまたすぐに喫煙所へ行きたくなった。

それで実は自分が、休憩するとき、喫煙するときには、一人で吸いたいタイプだということを思い出した。

ああ、そうか。楽しかったけれど息をはけなかったんだな。

どこか気を使って慌ただしくタバコの火を消したことに気が付いたので、今一度喫煙所に戻ったのが一分としないうちだった。

一人で吸い直そう。

そう思って、屋上の階段の下でタバコに火をつけると、人の気配を感じたので上を見上げると、こちらに背を向けて階段の上の方に座っているその人の後ろ姿が見えた。景色だか空を観つつ、一人でタバコを吸っていた。

あれ?もしかして私と同じ気持ちだったのかな?

さっき同時に出て行ったばかりなのに互いにここに戻ってきているというのが気まずいのだけど、まあ、すぐにばれるので「まさかAさんじゃないよね?」と下から声をかけると笑いながら「あれ。」と言っている。

これで心置きなくそれぞれの場所で一人一服が出来る。上と下で。

数秒の沈黙が流れた。心地良いかも。住み分け、住み分け。(?)

が・・・。

「あがってくれば良いのに。」と背を向けたままの人から声が出た。

数秒考えたのだけど、階段の中盤まで笑いながら登った。タバコに火をつけたままで。

「そうだよ。さぼりじゃないならあがっておいで。」

思わずそこで足を止める。さぼりじゃないならと言われると微妙だなあと思うから。

そして、そのままその場所で吸っていると、またしばらくして「そんな中途半端なところで。」と背中で言う。

それでも動かないでいると「あがってくれば良いのに。」とまた言う。

なのでとうとう同じ場所まで上がって行った。

相手は良い感じで階段に腰掛けているので横に立って続きを吸った。

すると「やっさしいー。」と言う。

何がだろう。あがって来いと言ったから来たんじゃないすっか。

で、缶コーヒーを飲んでいることに気が付いた。あれ?まだ休憩時間だったんだ。

「そうですよ。コーヒー、飲んで良いよ。」

いやいや、私、本来の休憩時間じゃないし。(もっとも本来の休憩時間は忙しくて休めなくて潰れてしまったのだが。)

それにタバコ吸っているだけじゃなく他人のコーヒー飲むって何事ですか。それに、それ、飲みかけやんか・・・と突っ込みどころ満載。

色々思うものの”いいですよ。”と断って違う話を始めた私だったが。

「飲めばいいのに。」とまた言われる。

・・・・・・・。とうとう飲んだ。半分くらい残っている重さの缶を傾けて。

返すわけにも行かず、全部飲んでいい?と訊くしかない。

「いいよ。」

なんかまた不思議な人間関係が始まっているような。

・・・・・・・・。ごちそうさま。じゃあ、これ、捨てておきます。

「いいですよ。こちらで捨てておきますよ。」

ほんの数分の出来事だったのだけど、廊下を歩いているとき、一人で吸った後のように切り替えができていることに気が付いた。

しばらくすると、遠くの方から利用者様に話しかけているその人の声が聞えた。気負わず自然な声だった。
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2017年05月27日

名コーチは時にすっ転ぶ

今週は往診やら急変やらで昼休みがつぶれて嘆いていたり、せっかくIさんが出勤する日は自分が休みだったりとか。

で、やっと今日出来るかと思いきや、朝から雨。あーダメだ。キャッチボール始めて以来、初めての一週間丸々出来ない週となった。

基本仕事中は話しかけないのだけど、入浴場で一緒の作業にかち合った際「ちきしょう。雨のやつめ。」と言ったら「やらないんですか?」と返って来た。

・・・・・。そりゃ私は濡れてでもやりたいくらいだけど、そんな人が私の他にもいるの?

「軒下でもやれますよ。」

え?じゃ、今後雨の日でも出来るってこと?

「やらないんですか?」と今度は少し笑った。下を向いたままで。

笑ってるー。しかも出来るんだ。やった。仕事のことで出来ないのは仕方ないけど天候には左右されないんだ。

嬉しいなあ。元気出た。

するとまたいつもの調子で「良かった。」と返って来る。

結局昼休みの間だけ雨があがって、いつものスペースで出来た。何だか凄く久しぶり。

「あのさ。」とIさんが言う。

「肘から下を鞭のようにして観て。」

しかし、まあ、2〜3回に一回は新しいことを一つづつ教えてくれる。

言われた通りにやってみると、私が投げたボールをキャッチしたIさんが「お。」と言った。

滅多に人を褒めない、仮に褒めても呟くようにぼそりとしか言わないIさんが「ボールが重くなったよ。」と言う。

一方で、元々巧みな人独特の調子の悪さがIさんに現れた。ときどーき、そういうときがあるのだけど、肩だか肘だかがロックしているみたいに投げて来るボールが地面に叩きつけられたリ極端に左右に行ってしまったり。それでもかっこいいフォームなんだけどね。

おかげでこちらはかえって練習になる。色んなところのボールを取ってすぐ投げる。

するとIさんが「菊池みたい。」と言った。

今、何て言いました???Iさんが私にそんなこと言ってくれるのか。

しかし多少コントロールが悪くなってもIさんのボールは強く速くずばーーん!と来るので「いやあ、やっぱ凄いな。」と声が出てしまう。K姉さんがいなくて二人きりだったから余計に浮彫になる。

すると「いや、尾崎さんの重くなったよ。」とボールが飛んできて、それをジャンプして投げる返すと「おお、ほんとに菊池みたい。」と。

二回も言われた!しかもIさんに!本当のことしか言わない人に。

それともからかわれているのだろうか。

そう思っていたら、Iさんが「ああああっっ!!」と叫んだ。珍しいことだ。「それに引き換え、自分の右手が腹ただしい!言うことを聞かない!」と。

お、怒ってんの?

と、ビックリした後、爆笑した。初めてみたもん。怒っているところ。

人には怒らないのに自分には怒るんだ。

あの・・・右手さんに怒らないでいて下さい。怒っても人は成長しませんよ。桑田さんも”野球やその他のスポーツに虐待は一切必要ない。”と言ってるじゃないですか。

すると、今度は右手を叩く真似をして見せて来る。もちろん冗談っぽくふざけてだけど。

今日は無邪気だなあ。何もかも初めて見るIさん。

児相に通報しますよ。

「自分の右手だ。何が悪いって言ってやる。」

そう言ったかと思うと濡れている路面の上でスリップして綺麗にこけた。

なっ、何?Iさんっ!

はしゃいでいても冷静でも可愛いし、かっこいいなあ。
ころんでもかっこいい。

我慢が多い一週間の週末だったが、本当に楽しい30分だった。

反動故か。

真面目で硬い仕事、そしてハードな業務がはかどった午後だった。
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2017年05月26日

腕にすら表れる

カウンセリング終盤、エピソードも落ち着きかけた頃、ふとお付き合いの長いクライアントさんの腕を観て「それにしても良い腕してるなー。」と言ってしまう。

あはは!と笑っていらした。

主婦の人や子育てして来た人ってのは案外筋肉がついているわけだが、介護職を経験なさっているので余計に良い仕上がりになっている。

「太いでしょ。」と笑っていらっしゃるのだが、太いわけじゃないのよね。あと単に筋肉がついているというわけでもない。むしろ細いのだけど必要なものが出来上がっているというか。

特に介護職の人々は女性でも男性でも野球やってた人みたいなつき方をする。(プロでちゃんとやって来た人に限るけど)

それは理に適っているわけよね。人間一人をトランスする際に握力もいるし、横の動きも必要だし上腕、肩、腰にも力を要らなければならない。てこの原理も必要だし、そのてこの原理を使うに足りる筋肉。

極め付けはバランスだ。どんな体制でも軸がしっかりしているには筋肉が必要。(まあ、心も同じだけど)

野球選手のトレーニングにも介護とよく似た動きをするものが多い。咄嗟のことに反射する神経も必要なのでそこも似ている。

よく変なところに感心しますねと言われるのだけど、そういった付け焼刃や人真似では作れないものに歴史や価値を感じるのよね。良いもの持ってますねってことで。

そういう強さを持っている人っては皆一様に美しいんだよね。

******

例の握力68を自慢した後Iさんと対戦していた介護の女の子もしかり。

後日二人で入所して来た方のケアをしている際に、つくづく良い腕してんね、改めて・・・とこれも口をついて出る。

「えー、だって嫌じゃないですか。女の子ですよ。尾崎さん、細くて良いなあ。」

そうね、職種が違うので確かにそういう付き方しないのよね。でも、羨ましいよ、ほんと。

でも、油断していると一番最初のときみたいに私にも腕相撲負けるよ。

「あ!それで思い出した!昨日、Iさんにめっちゃ腕を殴られたんですよ!何回も!」

ああ、弱らせておいて両腕ともきちんと圧勝しようとしているのかな。

そういう驚くべき行動も相手がIさんなら納得がいく。

そう言っているMちゃんも何故だか嬉しそうに笑ってるし。

「よくあんな凶暴な人と仲良くしてますね。腕、殴られません?」

残念ながら私には優しいんだよなあ。絶対そういうことしない。なので、それも羨ましいな、ちきしょ。

「・・・・。腕とか鍛えられていた方が良い?何を目指してるんですか。せっかくか弱く見えるのに。」

馬鹿だなあ。心も身体も、生物は強い方が美しいんだよ。

守られること、何かして貰うことばかり求めている心が自分を弱くさせて庇護して貰おう、可愛がってもらおうなんて、そんなに醜く滑稽なこともない。結局はこうしてくれない、ああなってくれないと不満で膨らんでいたりとか。

自分でやろうとしない人の弱さは弱いというよりふてぶてしさが出る。どんな外見の人でも。

そう望むのだけど本当の意味で私は弱い。

というか、新しい何かに取り組んだり、新しい出会いがあって自分を振り返らせられる人に会うと余計にそれが浮き彫りになるわけで。

唯一良かったのは流れが淀んだ場所で井の中の蛙にならずに済んでいるということ。

私はいつも正しくはない。いつもどこかが間違っている。

だから、考える。故に成長する。
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2017年05月25日

心の筋トレの成果

本気で困らせられる人々の中に肩書癖というものがありまして。

でも、出来ることならそのプライドを立ててあげたいとは思う。出来ることなら言いたくない。

「もう、あたしったら恥ずかしいわ!」というのが口癖の年配のナースさん。

でも、恥ずかしがるポイントが全然違うんだよ。それは恥ずかしくない。人はチャレンジするだけ失敗する確率が上がるのだから。

本当に恥ずかしいのは人の話を聴けない、教えを乞うことが出来ない、学ばないけれどポーズを取りたいというその性根。

人は人生の分岐点で何度も自分の美学の修正を迫られるときがある。「あれ?私、間違っていた?」という感覚。そして、どうすればよくなるか?と普通に考えられる素直さ。

時に、往診医のドクターの長所が大分見え始めて来た今日この頃。

とある処置を依頼してそのベッドサイドについたのだが。

話を戻すとその日の朝にさかのぼる。

ずっとずっと言わないでいようと思っていたことを往診の朝に伝える。ここで一番長いナースさんに。

仕事から逃げるし特に彼女が感じる大きなもの、例えば往診医とか上司とかからも逃げるのだが。

そういった権威が立ち去った後になって「あれはどうなっていますの?この人はどういうふうにしていく方針ですか?」と強い口調で訊いてもどうしようもないことを言う日々が続いていた。

こういった時私は寡黙に緊急の仕事を処理していて、もう一人の大御所さんが説明しているのだが。

この日は、いつも往診でサブをやって下さるそのもう一人の大御所様がお休みで派遣さんと一番偉いナースさんのみだったので、”仕方ない。言うしかない。”と朝一番でお願いをする。

派遣ちゃんには往診の間、これこれしかじかをチェックしていてとお願いしたのだが、案の定大御所様は上の空。他人事みたいにしているので「それから、Nさん。」と声をかける。

「え?」と緊張なさる。

これまでの状況がどうだったのか?ということと、往診や何かの処置や話し合いの間は耳を澄まして目を開いてその場で把握できるように努力して欲しいと。

分からないことがある度に席をはずしては介護に何かを衝動的に命令して歩くのは止めて欲しいと。

もしも分かるように努めないのだとしたら、全てが終わったあとに「どうなっていますの?」と無意味に取り締まろうとしたりするのは時間のロスだから止めて下さいと。ほんと、その頃はいつも後処理に必死なのだが、人が分からないことで忙しくしていると割って入るために「報告してちょうだい」ってのが出るので困る。

”そんなことを言われるのは初めてだ、すみません”という口上を繰り返されていたのだが、私もこういうこと言うの初めてっすよ。

結果、逃げてしまうのは習慣として続いていたがいつもよりは邪魔しないでいてくれた。

とある処置の前にも始まる直前でどこかへ行ってしまおうとなさるので、この時ばかりは困って「介助に入って下さい。」とお願いするとしぶしぶ入ってくれたものの、先方のドクターに「これはこうして、ああして。前の先生はこうしてましたのよ。」と口を出し出した。

最近この先生が優しくなって来たのでそういう態度になったのだろうけど。

ドクターが「今はそのやり方は意味がないですから。」と答えている。

しかし「でも、こういうふうにして確認しないと。」とここでのやり方をさらにドクターに言っている。

同じやり取りが数回されるとおそらくは私と同じくらい面倒臭がり屋でせっかちの先生が「分かった。意味がないけどやれば良いんでしょ。」と言いなりになろうとした。

特に外部の人の前ではこの状況を知られたくない、恥ずかしいなあと思っていたのだが、この時ばかりは口を開いた。

止めて下さい。すみません。やらなくても大丈夫です。理由もちゃんと説明して下さったのだからと。

先生がほっとして手をひっこめたのだけど「でも、どうやって確認しますの?前の先生は・・・」と大御所様が後に続けようとしたので、初めてさえぎった。

止めて。理由も説明してくれているのに何故聞かないんですか。同じ会話を何回も何回も。(それ、全て自分のこだわりでしょうよ。)

その日一日で先方のナースさんにもドクターにも事情が分かってしまったと思う。

何せ耐え切れなくなって、同じ会話をするなと言ってしまったわけだから。

ところが不思議なことに、それまで冷ややかだった先方のナースさん二人も先生も凄く気さくになって色んなことを質問して下さるようになった。

「特養ってさ。。。」とか、「こういう場合はどういうふうにしてるんですか?」とか、「あれは何の音?」とか、この場所やシステムについての質問を沢山して下さったのは初めてのことだった。

それまではむしろ「こんなところ興味ないわ。」という雰囲気だったのに。

笑顔が見られた。

なんでかな。この出来事の直後から心を開いて下さっている。普通あんな殺伐とした場面を観たあとじゃ逆の反応になると思うんだけど。

何だか分からないけど、まあ、いいか。

こちらは大分怪我しているけれど、利用者様にとっては良いチームに近づいているようだ。

大御所様も怪我したんじゃないか?怪我を負わさせたんじゃないか?と通常は心配するものの、もしもそういう普通の概念の持ち主だったからこんな苦労は無いし、この日のようなことは言わなくて済んだんだよな。

大御所様がその後皆に訴えたのはただ「自分はいじめられている。あの人は怖い人だ。」ということだけだったから。

そしてもしも仮に大御所様のプライドに傷が入ったり、私がぐったりと疲れて罪悪感にさいなまされたとしても、それらは優先順位のずっと後ろの方なんだよな。

自分自分の人は、人一倍悩むし疲れるのだろう。

そりゃ仕事は自分のためでもるのだけど、その大前提に利用者様ってのが来るわけだから、それとかみ合わない価値観を持っている人は勝手に騒いで摩耗して、最後はやはり人のせいにしている。

でも私も出来ないことが沢山あるのだから、できれば今日のようなことはあって欲しくないなあ。

あ・・・。ということは、やはり嫌がらずに普段から伝え続ける必要があるということ。1いうと100の言い訳が返って来る口上だったとしても。

あまり考え過ぎず、気を使い過ぎず、球が飛んで来たらとりあえず振るか。
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2017年05月24日

やんちゃ坊主め

朝、多少の余裕を持って出勤するものの、根っこがぐずでぼーーっとするのが得意。

なので油断するとすぐギリギリの時間になってしまう。

そんな学習能力ゼロの私はタイムカードを押してロッカーで着替え医務課にあがるまではバタバタしている。

これ、良くないのよね。途中で誰かに呼び止められて夜の間の報告をされることがあるので。

いつものように更衣室に飛び込んで自分のロッカーに手をかけようとしたその時、どこにも自分の名前がないことに気が付く。

よく個人名が連なる間に”派遣”とか”研修生”というラベルが貼ってあるのだけど、突然研修生と書かれてある。

あれ?!と一瞬焦る。大分前から課長に皆が着替えている一階じゃなくて医務課にロッカーを設けてあげるよと言われていたことも思い出す。

個人デスクとかロッカーとか要らないんです、ほんと・・・と答えていた。だってIさんたちと少し喋れる場所だから。
でも、もしかして既に移されてしまったのかな?

それにカードもない!菊池はどこ行った?金子は?小川は?

一瞬の間に色んなことを思いめぐらせたものの、すぐに今出て来たばかりの事務所に駆け戻り「課長さん!私のロッカーはっ?!」と慌てふためいて言う。

すると課長が「いいや。私も施設長も昨日出勤していたからそんなことはないはず。」と言ってロッカーに一緒に走ってくれた。(この朝の忙しい時間帯に申し訳ない。)

で、課長と一緒に改めてロッカーを観て冷静になった。

この名札、マグネットなのか。私の名前の上に誰かがいたずらして研修生というネームが貼ってあり、プロ野球カードは細長いロッカーのずっと上の方に貼ってあった。

課長が「やられたね。」と爆笑している。

そこへIさんとHさんが出勤して来たので「いたずらした?」と訊いたのだが「尾崎さんにやらないよ。そういうことをあなたにするのはもう一人のちっちゃい方でしょ。」と。

あいつか!

初期の印象から、そして今でも基本クールでシニカルなkyone。

それなのに私にはこういう小学生みたいなことをする。

午後になって見かけたので「私に何かしませんでしたか?」と低い声で威嚇すると、肩をすくめて半分怯えているのだけど半分「ぎゃはは」と笑っている。

そして、さらに学習能力のない私は今朝もギリギリで。

昨日さんざん言って聞かせたので安心しきってロッカーを開けようとしたのだが。

本来手を差し込んで引っ張るべき取手の上にプロ野球カードが二枚貼られている。あと、他にも妙なことをされていたのだけど、もう忘れてしまった。

あんだけ怒っている私から引いていたのにまだやるか。

頼むから私の神聖なカードたちに触らないでくれ。全部Iさんから貰ったものばかりなんだから。(考えてみたらこのカードが一番いじられている)

今日もそんなことをこんこんとすれ違う度に言いふくめた。

そして夕方、一階の仕事をしていたら他の介護スタッフに彼女がやつれた顔で告げている。「もう、どう頑張っても終わりそうにないからさ。一旦子供を保育園に迎えに行ってそれからまたここに戻って来る。」と。

そう言って彼女がささっといなくなったばかりの頃、残っている介護職の女の子に「母ちゃんなんだよなあ、あれで。」と言った。

そう言いたくなるのはどう見ても20代前半の若い子にしか観えないからだ。小学高学年の上の子がいるようには見えないし、第一出産したように見えない。

すると立ち去ったはずの彼女がうわーーっと戻って来て「母さんだよ!」と言うので今度はこちらが怯えつつ笑った。
何で私の言葉だけは許さないし聞き逃さないかな!

幾人かの人々が「勤め始めてくれてから介護と看護の関係が良くなったんですよ。」と言ってくれているのだが。

私は単にいじめられているだけのような気がしてならないっす。

でも、なんか本気で腹を抱えて笑っている大人を目にすると・・・何だか「まあ、いいか。」と思えてしまう。

何故ならこういう時以外は皆くそ真面目過ぎるほどだから。

でも私でうさを晴らすのは止めろ。どういうつもりなんだ。

そういうと大抵「ピンポンダッシュの気分。」と返って来る。

私が子供なもんだから関わる人の子供を引き出してしまうらしい。

あんなにくそ真面目でクールな子に対してさえ。

でも、仕事をちゃんとやるので結局文句なし。
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