2017年02月03日

かっこええなあ

ホームの入浴専門担当の方々はほぼ常勤と同じ稼働率でいらっしゃる方が二人居る。そこに時々曜日指定で加わるパートさんらしき人、そして各フロアの介護の方が加わってその日のチームが決まるのだが。

そこに行くようになってからすぐの時期に「すごい。」と思っていた。

マニュアルを基本とした訪問入浴の仕事でも充分入浴の深さに触れた気がしていたけれど、先のお二人が本当に凄い。

私たちがナースとヘルパーさん合わせて三人一組でやっていたような作業をこの二人は一人でやってしまう。

技術もそうなのだけど、心も。本当に利用者様を愛しているんだなと思う。

この二人は特養中の利用者様のことを何でも知っている。ドクターやナースが治療のために必要とする情報を得るのと同じように入浴のためにその日の状態や過去の歴史を把握している。バイタルもトランスも一般状態も。

二人とも長く居るのかなあ?30代くらいかなあ?と思っていたらアラフォーのチームだった。

喫煙所で会話をよくするけれど、どこか二人ともクールで、かと言って打ち解けていない感じはない。

悪口も言わない。ただ、長く一緒に働いているらしき仲間の前では男前の口調で理不尽さを怒鳴り散らしていた。

その温度感というか距離感が心地よかった。

互いに丁寧に扱っていただいている気がして。

ただ、お一方の方が滅多に目を合わせて会話をしてくれないなあと思っていた。それは多分私が利用者様の身体や嗜好について知らなすぎるからだろうとも思った。

きっと色んな経験をしている人間の明るさと静けさなのだろうと感じてた。

そして月日が流れて行く。と言っても数か月か。

ある日、仕事を終えての帰り際。真っ暗な喫煙所でたばこを吸っていると遅くまで残っていたこの女性もたばこを吸いに来た。幾度もあった場面で、いつものようにお疲れさまでしたと挨拶をした。

するとたばこを吸いつつ「あれ?」と内心思う。

珍しくこっちを観ている。私が立って吸っていて彼女が座っているのだが、じーーっと見上げている。

何?どしたん?

髪の毛を束ねるのが嫌いらしくいつもストレートのセミロングをおろしたままで働いてる彼女はどこか迫力あって、たまたま魚眼の私が「なんか、こっち観てる。」と気が付いても見返すことが出来ない。

しばらくとぼけて夜空を見上げて煙をふかしていたら下から「尾崎さん。尾崎さんってさ。。。」という声がした。

さすがに「はい。」と見ろして目を合わせた。

「私、六年目で色んなナースを観て来たんだけどさ。」

は、はい。。。

「勤めてくれて良かったよ。こんな良いことは無い。」

え?わあ、ありがとうとか、まだ反応しきれていないうちに、彼女が吸いかけのたばこをバケツの水にじゅっと投げ入れて、さっ!と素早く立ち去ってしまった。

かっこええなあ。

あんまり他人様の評価だの歓迎だのを気にする方ではないのだけど、相手によってはこんなに嬉しいものかとビックリした。

ありがたいことだ。どこをどう認めてくれたのか分からないけれど、こちらの世界でも地道に精進して行こう。
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今日も最後まで読んで下さってありがとうございました。あなたにとって良い一日でありますように。

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posted by かおる at 06:00| Comment(0) | 看護 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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